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Q7 遮水シートには破損事故があったと聞きますが、本当に大丈夫なのですか。

 確かに、以前の管理型処分場では、シートを敷く下地盤の成形やシートの接合不良などの施工不良を原因として、あるいは転石による破損や重機走行による損傷などによりシートが破損した事例がありました。
 しかし、現在では、遮水シートの技術改良が進み、物理的特性(強度や伸び率など)や耐久性、施工性など、遮水シートに求められる機能や物性が大きく進歩し、また、シートの接合も接着強度が強い熱融着接合が多く採用されるなど、遮水シートの技術革新により、安全性が高まっています。
 山梨県環境整備センターの建設地は、ボーリング調査により良好な地盤が確認されていますが、下地盤まで掘り下げた後、地盤の地耐力を試験し、仮に、軟弱な箇所があった場合には地盤改良を行った上で遮水工を施工します。従って、部分的に地盤が不等沈下してシートが破損することは考えられません。
 また、二重遮水シートの下側のシートは、ベントナイト混合土(底面部)やクッションの役割を持つ不織布(法面部)の上に敷き、その上に、やはり不織布(底面部)や自己修復性シート(法面部)を敷いた上で、上側のシートを敷きます。さらに、不織布を敷いて、その上に底面部は厚さ1m(法面部は50cm)の保護土を敷設します。
 このように遮水シートを保護する仕組みになっていますので、埋立廃棄物中の突起物や転石により遮水シートが破れるようなことはありません。また、廃棄物運搬車輌や重機が遮水構造の上を走行しても何ら問題はありません。
 なお、山梨県環境整備センターでは、TPO(ポリオレフィン系熱可塑性ゴム)というシートを採用する予定ですが、このシートは、比較的柔軟で施工性も良く、近年最も施工実績の多いシートです。
 また、このシートを熱融着により接合しますので、シートの継ぎ目から水が漏れる心配はありません。
 また、遮水シートは、経験のある技術者が施工し、施工後には、接合箇所の全てを検査するとともに、保護土を敷き廃棄物を埋め立てる段階では、電気的漏水検知システムにより、常時、遮水シートに破損がないかの確認を行います。

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