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一般廃棄物については、廃棄物処理法上、それぞれの市町村の区域内で最終処分までの適正処理を行うことが原則となっています。
また、産業廃棄物については、法律上の規制はありませんが、近年、首都圏の廃棄物が東北などの他の地域に運ばれ、不適正な処分が行われるなど、廃棄物の越境、広域移動が大きな問題になっています。
各県では、他県から排出された廃棄物が、自県内に持ち込まれ、不法投棄などの不適正処理につながることや、最終処分場の不足に拍車をかけることを心配し、廃棄物の流入規制を行う動きが強まっています。
具体的には、条例や指導要綱により廃棄物の搬入について事前協議制を設けたり、また、流入する産業廃棄物に課税をするなど経済的な措置を行っています。
廃棄物は、監視の目が届く排出された場所の近くで適正に処理されることが、不法投棄の防止にもなり最も望ましいことですが、山梨県は、最終処分のほとんどを他県に依存している廃棄物移出県となっています。
今後、他県において、廃棄物の流入規制が一層強化された場合には、廃棄物の行き場を失い、不適正な保管や不法投棄が増大するおそれがあります。
山梨県も早期に最終処分までの自県内処理体制を確立する必要があります。